理不尽な要求・・・雷で電話機が故障した、弁償しろ

昨日の通信途絶の続き。

北海道のオホーツク沿岸のある町で発生した通信設備の故障が回復すると、お客様から様々な苦情が寄せられた。

その中の一つに、「雷で電話機が故障した、弁償しろ」と言うのがあった。
お客様は家電メーカの電話機を家電量販店から購入して使っていたらしいのだが、通信設備が故障した時と時を同じくして、電話機も故障したとのことであった。

通信会社の約款では、お客様が自前で用意した機器をその通信網に接続して使用していたものについては、通信会社の保障対象外であり、お客様が購入した店等と対応することになっている。
最近は、とにかく責任を他人に押し付ける身勝手な人が多くなってきているが、その典型かもしれない。

電話の向こうで散々どなりちらし、あわよくば新しい電話機をただで手に入れようとする魂胆かもしれない・・・・
1時間ほど一方的に話していたが、そのうちトーンダウンしだしたので、約款等を説明し、通信が行えなかった時間帯の基本料金の日割り分を返還することで納得してもらえた。
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町が孤立・・・・通信途絶

7月1日午前4時45分、北海道のオホーツク沿岸のある町で通信網故障により、固定電話(アナログ及びISDN)、フレッツサービス、携帯電話の全てが使えなくなる故障が発生。
この故障により、町は一時、陸の孤島化となってしまった。
この日、天候不順で落雷が発生、短期間の停電もあったとのこと。

通信網の故障で携帯電話も使えなくなるのは、携帯電話の電波を捉えるアンテナ(基地局)はもよりの市外伝送路を持つ電話交換所まで有線で接続され、市外伝送路を経由して各携帯電話会社の交換機へ接続されており、その伝送経路が故障したためである。

通常、エンド交換所から上位の交換所間の伝送路は2ルート化(経路や伝送方式)されているが、今回はその両方の伝送設備が故障したことにより、陸の孤島となってしまった。

復旧作業は悪天候もあり難攻したが、21時頃までにはISDNやフレッツサービス及び携帯電話が順次回復し、陸の孤島化は解消された。
しかし、最もユーザ数の多いアナログ電話の復旧の目途は中々つかず、この日に復旧はできなかった。

住民からの問合せやお叱りの声が多数よせられたが、如何に通信が日常生活に不可欠なものになっているかを痛切させられた。まさにライフラインの一つと言えよう。
ただ、日本人と言う人種は、あまりにも完璧さを求めすぎであると思う。
機械やシステムといった人間が作り上げたものには、故障はつきものである。
故障するものであるから、その代替については、自ら準備しておくべきであると思う。